――おお、またお前さんかね。
儂かの?――そうさのう、人は儂を『偉大なる魔導師』と呼ぶ。
或いは『因果の工芸師・Urza』とも呼ぶじゃろう。
まあ、何とでも呼ぶが良い。儂は儂じゃからの。
――さて、お前さんが『ここ』へ来られたということは、『因果律』を覗きに来たということじゃろう?
隠さぬでも良いわ。儂には全て見えるのでの。
未来を定める者。
未来に抗う者。
未来を疑う者。
その全てを儂は観ておる。
――無論、結末もな。
だが、結末は一つだけではない。
私が観た結末もまた、無数にある因果の一つに過ぎぬ。
見るが良い――この無数の輝く玉石の数々を。
一つは弾かれ、
一つは交わり、
一つは砕け、
一つは誰にも拾われぬまま、時の底へ沈む。
そして、ごく稀に――
本来交わるはずのなかった二つが、出会う。
儂が観ておるのは、未来そのものではない。
未来になり得たものたちじゃ。

『我輩はその因果の外にいるのではないかね?ご老体』
またお前か。つくづく面白い因果律じゃの。
『我輩は単なる猫である』
――そうじゃったの。では、その猫とやらに、ちょいと因果の狭間をくれてやろう。
面白くなってきおったわ。
『我輩はご老体の玩具ではないのである』
まあ、そう言うな。儂の手慰みとして、お主を使うというのじゃ、有りがたく思うが良い。
『吾輩は猫であり、それ以上でもそれ以下でもないのである』
ふふふ。まあ良い。楽しみなことじゃわい。
この文章のそばに、灯りを。
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