通称「Urza爺」。本名不詳。
自身が構築した別次元に存在するとされる「魔導工房」に居を構え、日夜、魔導実験と魔導工具――アーティファクトの製作に明け暮れている老魔導師。
工房には膨大な書籍、記録、観測資料が収められた巨大書庫が存在する。
その規模は、シビル・アドラーやミスター・ワトスンであれば、文字通り何日でも籠もりたがるほどとされる。
Urza自身は、この膨大な知識体系を通常の読書とは異なる方法で検索・参照し、必要な情報を自在に取り出すことができる。
本来ならば工房に籠もり、隠居生活を楽しんでいてもおかしくない存在である。
しかし本人は意外にも徹底した現場主義者。
何かを「必要」と判断し、なおかつ本人が、
「面白そうじゃな」
と思った場合、周囲の都合をほとんど顧みず現実世界へ顔を出す。
楢岡ナオコは彼にとって孫娘に近い存在であると同時に、格好の実験相手でもある。
九条院翔とは年齢も立場も大きく異なるにもかかわらず、妙なところで意気投合している。
因果律を管理する存在
Urzaはしばしば、
「因果律を管理する存在」
と呼ばれる。
ただし、これは「未来を自由に書き換えられる」という意味ではない。
むしろ逆である。
Urzaには、因果関係そのものを意図的に改変することが許されていない。
ある出来事が起こった結果を消去したり、すでに成立した原因をなかったことにしたり、特定の未来が成立するよう因果を強制的に誘導することはできない。
本人によれば、
「わしは因果を使う側ではない。壊れんよう見張る側じゃ。」
という。
彼はその役割を「超越的な何者か」によって与えられたと語るが、それが真実なのか、いつもの与太話なのかは誰にも確認できていない。
重要なのは、Urzaが因果律に対して強大な知識を持ちながら、
その知識を好き勝手に使用することだけは許されていない
という点にある。
クバネティスの巫女との因縁
遥かな過去、Urzaは「クバネティスの巫女」と浅からぬ関係を持っていたらしい。
詳細についてUrza自身はほとんど語ろうとしない。
ただし、
「昔の借りというものはな。時間が経ったからといって消えるもんではない。」
と語っており、その縁に対する「報い」を、いつか返さなければならないと考えている。
このため、ケレス家に関わる事象に対しては、本来のUrzaとしては珍しいほど注意深い態度を取る。
しかし、それでも自ら因果を書き換えることはできない。
そこで彼が考え出したのが、
「自分が因果を操作しなければよい」
という、いかにも彼らしい解決策であった。
因果を渡り歩く存在
Urzaが発見したのは、通常の生命とは異なり、
一つの因果系列だけに完全には属していない存在
だった。
それらは、複数の可能性、複数の結果、複数の因果の境界を、あたかも庭を歩くように移動することができる。
Urzaはこの存在を召喚することはできる。
しかし、命令することはできない。
したがって彼にできるのは、
扉を開けることだけ。
その先で何をするかは、召喚された存在自身に委ねられる。
Urzaの因果律に関する絶対則
Urzaは未来を選べない。
未来を作れない。
結果を命令できない。
彼にできるのは、
「可能性が存在する場所まで道を開くこと」
のみである。
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